なんだかんだスコッチウイスキーの代表格といえば、やはりこのボウモア以外はありえないと思う。スコッチの女王と言われるボウモアは、前エリザベス女王が訪れた事でも有名で、香り、味わい共に品と深みが感じられるのは、ウイスキーの製法が他の蒸溜所と全過程に置いて、こだわりを貫き通しているからだろう。
フロアモルティング。水に浸した大麦を床一面に広げて発芽を促す。手間のかかる非効率な仕事。時折モルトマンがすき返し、空気に触れさせる。
乾燥。キルン(乾燥塔)の下にある乾燥室へ発芽した大麦は移動され、発芽の成長を止めると共に、ここで炊かれたピートの香りが麦芽に浸みこんでいく。
発酵。ゆっくり時間をかけて濾過された甘い麦汁が採取された後に、48-62時間かけて木桶の発酵槽でもろみを得る。
ボウモアを象徴するタマネギ色の銅製ポットスティルで2回蒸溜。69%のニューメイクを取り出し、いよいよ熟成の旅へ。
熟成。ボウモアは1994年に日本のサントリー傘下へ入ったのだが、その後、熟成樽の品質が格段に上がった。アメリカのバーボン樽、スペインのシェリー樽、日本の水楢樽…そして貯蔵庫は最も歴史の古いNo.1Vault(第一貯蔵庫)。海にダイレクトに面する海抜0mの世界で別格の美味さが育まれていく。
テイスティングルーム。ボウモア蒸溜所には海を眺めながら、ボウモア歴代のボトルを味わうことのできる部屋がある。部屋入ってすぐの所には無料とは思えない試飲ボトルが。更になかなか出逢えない年代のボトルを有料で試すことが出来る。目の前はボウモアを作る海と潮風を感じて、至福の一杯。言う事はもうこれ以上ない。乾杯!
【ボウモア蒸溜所 Bowmore distillery】
住所:School St, Bowmore, Isle of Islay PA43 7JS, United Kingdom
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